『イワンデ・ニーソ・ヴィチの一日』ー寒
イラスト書道>2020年 古代文字×名作文学展
使われている古代文字:寒 元になった書籍「イワンデ・ニーソ・ヴィチの一日」(アレクサンドル・ソルジェニーツィン 著)
「寒」という字の古代文字の真ん中、人の部分に、主人公を入れてみました。寒という字は、氷の上に草を敷いてその上に座っている人を描いた文字です。考えただけで寒そうですが、『イワン・デニーソヴィチの一日』も、読んでいるだけで、寒くなる本でした。でも、最後にとても暖かい気持ちになれます。挿絵を描いている『NHKラジオ まいにちロシア語』の編集者さんが、「曇り空の中にほんの少しの青空を見つけた時、幸せを感じるのがロシア文学なんだよ」と教えてくれました。まさにそんな作品だと思います。日々の生活の中での幸せの見つけ方を教えてくれる本です。暗闇の中のほんの少しの光を意識して描きました。